《ニュース》網膜電気刺激治療の治験

2021年4月にJRPSに入会し、2か月に一度送られてくる会報を購読しています。
2022年1月、No.156に千葉大学大学院医学研究院眼科学の三浦玄先生による寄稿記事が載っているのを読みました。

千葉大学大学院医学研究院眼科学の公式情報はこちら

【記事要約】

額と目の下に通電パッドを貼り、弱い電気刺激を送り続けることで網膜の神経細胞を刺激し、視機能の改善や維持を期待する治療方法です。
ある条件のもとで繰り返し行うことで効果が期待できます。
2018年にこの治療を10名の網膜色素変性症患者様に9か月間行ったところ、視力・視野の改善が見られ、その後の視力変化もゆるやかだったそうです。

治験は「シャム対照二重遮蔽比較試験」といって、治療を受けるグループと受けないグループに分け、どちらが治療を受けているのかは実験が終わるまで被験者にも試験実施者にも知らされない形で行われました。プラシーボ効果や試験実施者による先入観を排除し、より正確な効果測定が期待できるとされる実験方法です。

電気刺激治療はドイツなど、ヨーロッパではすでに網膜色素変性症の患者様に行われています。
日本でも保険適用で治療が行えることをめざして、千葉大学医学部附属病院、神戸大学医学部附属病院、名古屋市立大学病院の3か所で治験を行なっているそうです。

【記事の紹介ここまで】
治験内容を興味深く読みました。
顔に電流を流すだけで視力・視野回復が見込めるとしたら、お体に害がなく、費用も比較的安くできるのではないでしょうか?
今後の研究成果に期待したいと思います。

明眸治療室では一部の患者様向けに、顔に刺した針に電極をつないで弱い電流を流す「低周波治療」を実施しています。
網膜色素変性症の患者様にも、希望される方にはご案内いたします。

追記(2022年7月):全員の方に無条件にできるわけではありませんので、まずはお問い合わせください。

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