網膜色素変性症の症例: 病状の進行を抑えたい

定期通院患者様の症例です。

渋谷区在住、40代男性。A様。
30代で網膜色素変性症とわかり、視野狭窄(両眼、周辺部)と夜盲の症状があります。2022年1月より隔週で通院中です。

治療を受けた後、1月の検査で視力は少し上がりました。
2022年4月、最新の検査でも右の視力が少し上がっていたそうです。
視野は変化なし。

また、以前と比べてランドルト環(=視力検査用のCの字)の見え方が変わったそうです。
ひどいときはCの字の中がつぶれてしまいドーナツ型に見えなかったものが、今はドーナツ型にちゃんと見えているとのこと。
お仕事はIT関係で、日常的に複雑なコードを読んで処理されていますので、このような文字の識別能力を保つことは重要です。

A様の治療の目的は「病状の進行を抑えること」
「なにもやらないで後悔するより、できることを試したい」とお話ししてくださいました。
針治療は穏やかな治療方法のため、1〜2回治療を受けたからといってすぐに変化が見られるとは限りません。ですが、この3か月治療させていただき、視力検査、視野検査の報告をお聞きする限り、目の状態は良好であり、治療はうまく行っていると考えます。

今後もA様のお役に立てるよう、体調に応じて治療方法を工夫してまいります。

2022年11月追記:

A様より、また、うれしいご報告いただきました。

先日眼科で久しぶりに視野検査を受けたところ、結果に変わりはないものの「明らかに、以前と比べてコントラストがはっきり見えるようになりました。私の場合は最外周が一番見えづらい部分なのですが、弱くて見えづらかったところがはっきり見えるようになりました」とのことでした。

この病気では、鍼灸が効いているのかどうか、効果測定がしにくいところですが「見えやすくなった」と言っていただけるのはなによりのお言葉です。今後も精一杯治療させていただきます。

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