先日「刺さないはり」で耳鳴りの治療をおこないました。
人によっては「刺される刺激」に敏感に反応して、かえって体がだるくなってしまったり、一時的にのぼせたりするケースもあります。
そのため、人によってはりを刺す深さを変えたり、時間を短くしたりと刺激量を調節することはごく当たり前のことです。特に体力のない方、極端に疲労している方、高齢者や子どもの場合には刺激量に注意する必要があります。
今回のケースは40代の女性の方でしたが、はりに対して敏感に反応するタイプということで、はじめから最後まで「刺さないはり」で治療はおこないました。治療に使うはりは、銀製で先の尖ったタイプのものです。(刺す用途にも使えます。)
これを、全身に多数ある耳鳴りのツボ、また、首肩こりのツボなどにあてていき、針先に微妙な振動を与える特殊な手技をおこないました。このことによって、経絡に刺激を与え、「気の流れ」が悪いところを改善していきます。
この方は顎関節のコリや頚がまわりづらいなど、耳まわりの症状が多く、その辺りのツボも入念に治療していきました。
結果として、頚がまわりやすくなり、翌朝一時的に大きな耳鳴りがしたものの、その後2週間耳鳴りは止んでいたということです。(耳鳴りの治療をすると、一時的に耳鳴りが大きくなったり、音の性質が変わることがあります。)
初回の治療から2週間後にまた同様の治療と、腰の部分だけにはりを刺す治療を行い、1週間経って様子を伺ったところ、
「更年期に差し掛かり、耳鳴りの頻度が増え不安でした。特に月経後に1回は起こる耳鳴りが、治療を受けてからは止んでいます。」とのことでした。
大人の方で「刺さないはり」の治療を希望される方、あるいは5歳以上の小児の方で、「はりを受けるのはこわいけれども、刺さないはりなら」と希望されるお子様・保護者様がいらっしゃいましたら、対応いたします。
耳鳴り以外にも、難聴や、目のご病気、あるいはその他の体の症状にも効果がありますので、ぜひ、ご相談ください。