耳鳴りの症例:8年間患ったひどい耳鳴り

新規の患者様で最近発症の方を2例、治療させていただきました。
まだ治療継続中ですが、2人共10回の治療で「半分くらいラクになった」とのお声を下さっています。もう少し改善したら、改めて紹介させていただきます。

過去の記事では、比較的早期に改善した例をご紹介しました。
Q:耳鳴りの治療は何回で良くなりますか?
耳鳴りの症例:60代男性、9回で改善した例

逆に、一番長く掛かった症例として、8年患った耳鳴りで寛解するまでに2年かかった人もいます。

60代女性、Uさん。埼玉県在住。(初診時は50代)
8年前、突発性難聴となり病院で治療を受けました。一度は聴力が回復したものの、何度か突発性難聴を繰り返し、現在では右耳の低音部に難聴(60〜70デシベル)、高音部に高度難聴(スケールアウト)があります。
また、耳鳴りが大きく、耳の中で音がワンワン響くので、針治療に来られる前は外出を避け家に閉じこもっていたそうです。
当時、インターネットで販売していた私の師匠・佐藤の耳ツボ療法を購入して、自宅で実践しておられました。ツボ押しでわからないところがあり、メールでご質問いただいたのがご縁で治療に来てくださるようになりました。初めの頃は電車の音がうるさくて耐えられないため、ご家族が運転する車で通院していらっしゃいました。
当初は、エアコン・室外機の作動音すらも反響してしまうので、Uさんが来院する前にエアコンを「強」にして切ってから、お部屋にご案内していました。

針治療開始から4か月目。針を抜いたときにポタ……と耳の後ろのツボ「完骨」から出血をし、その日を境として、どんどん耳鳴りの音が小さくなっていったそうです。
うるさい音を聞いて耳の中で反響することも少なくなり、治療開始から8か月後、耳栓さえすれば、電車に乗って通院できるようになりました。初めは普通電車、そのうちに短い区間ならば地下鉄の轟音にも耐えられるようになり、次第に不自由なく外出、仕事もできるようになりました。
治療開始から約1年で調子がよい日が多くなり、2年でほとんど気にならない程度にまで良くなりました。今では耳栓をすることもなく普通に生活し、メンテナンスのために、月に1回程度針を続けていらっしゃいます。

Uさんの話では「治療を始めてすぐに音の性質が変わるなどの変化はあったけれども、改善はなかった。その後3か月ぐらいして、グングン良くなった」とのことです。

このように、長年患ったひどい耳鳴りは改善するまでに時間がかかることもあります。
効果には個人差がありますが、数回治療した中で少しでも変化が感じられた人は改善する可能性があります。(逆に3回治療して「全く変化なし」という方は、もしかすると効果が出にくいかもしれません。)
治療の回数について、先に紹介した症例と合わせて、参考になさってください。

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