2018年9月〜2020年2月の症例報告です。
50代男性、Wさん。東京都羽村市在住。
緑内障と黄斑変性症を合併して、「霧がかかったように見える」症状があります。
2017年10月初診〜コロナ前(2020年2月頃)まで、月3回の治療を継続されました。
こちらに初めてお越しになった頃は、視野の状態について医師から詳しく知らされていませんでした。そこで私から視野検査の重要性を説明してご理解いただきました。2017年9月に遡って医師から検査結果を受け取り、ご自身の手で保管していただくようになりました。
今回患者様ご本人よりブログ掲載の許可をいただき、検査結果をご紹介いたします。
MD値とは
同じ年齢の健康な人と比べて、視野がどのくらい欠けているかを表す数値です。
正常が0dB。マイナスの数字が増えるほど視野が欠けているということになります。
毎回の数値の推移を見て、将来の視野を予測することができます。
視野検査の結果推移
右 | 左 | |
2017/9 | -13.91 | -5.71 |
2018/1 | -11.69 | -3.93 |
2018/5 | -14.7 | -5.68 |
2018/9 | -9.28 | -2.51 |
2019/1 | -7.42 | -4.45 |
2019/5 | -5.44 | -7.38 |
2019/9 | -4.32 | -1.97 |
2020/1 | -6.54 | -3.49 |
追記:2019〜2020年コロナ前までにご提出いただいたデータを追加しました。
解説
視力、眼圧、視野検査の結果は、そのときの体調によって変動があります。また「視野検査は『慣れ』もある」と言われています。
Wさんのデータを見ますと、視野検査の黒い部分=視野が欠けている部分が、少しずつ白くなっています。また、MD値も徐々に下がっています。
ひかえめに見ても、当院での治療開始後、病気は進行していない(むしろ数値は改善している)と言えるでしょう。
MD値は長期間の数値を継続的に見ていくものです。短期的な結果を見てどうこうするものではありませんが、よいご報告をいただけるとうれしいものです。
コロナ禍でしばらく通院をお休みされているWさんですが、またのご来院をお待ちしております。
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2018年9月12日投稿
2021年4月8日追記