緑内障治療の最前線 CYCLO G6パルスレーザー

当院より、提携の眼科クリニックにご紹介した緑内障の患者様から、最新のレーザー治療についてのご報告をいただきました。最近思うように眼圧が下がらず、主治医に相談したところ、安全性の高いレーザー手術を勧められたとのことです。

CYCLO G6は、iridex社が開発した新型のレーザー緑内障治療機器です。
レーザーを白目の部分に照射して、毛様体を凝固させ、眼房水の産生を抑えることによって眼圧を下げることができます。非常に治療成績が良く、多くの症例で30パーセント以上眼圧が下がるか、正常値の20mmHg以下にまで下げられたそうです。
従来の「毛様体凝固術」では、強い炎症・炎症による網膜剥離・眼球勞(房水が全く産生されなくなり、眼球がしぼんでしまう)などの重大なリスクと隣り合わせでしたが、この機器は安全性が高く、これまでのところ重大な合併症が報告された例はないそうです。

房水は「毛様体」で産生され、前房を満たしている。

 

2017年12月、茨城県・山王台病院附属眼科の栗原勇太先生が国内で初めてこの機器を導入し、下記のような手術動画を公開しています。
白目を下半分・上半分に分け、数十秒間に渡りレーザーを照射しています。(麻酔を使うので患者様は痛くないそうです。)

参考:緑内障34 日本初導入 緑内障パルスレーザー;CYCLO G6 レーザー①(新型毛様体凝固術)/山王台病院附属眼科・内科クリニック院長 栗原勇太の眼科ブログ

2019年現在、国内では導入している施設が少なく、まだ数台しかないようですが、今後多くの眼科や大学病院で導入されることでしょう。高眼圧にお悩みの方にとって、朗報といえます。
また、将来的に研究が進めば、正常眼圧や低眼圧の方に対しても効果が期待できるかもしれません。

緑内障は日々研究され、新しい治療方法が開発されていますので、患者様も現状に飽き足らず、つねに情報収集し、ご自身に合った治療方法を見つけてください。

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