緑内障の症例: しつこい頭痛、眼圧を下げたい

2024年3月〜継続中の症例報告です。

病歴

神奈川県在住。50代、K様。
2022年に網膜剥離になり入院。治療の過程で眼圧が上がり緑内障になりました。(眼内に充填するガスの量が多すぎたと、医師が陰で話しているのが聞こえてしまったそうです)
目薬をしても思うように眼圧が下がらず。眼圧を下げる目的で東京都内のある鍼灸院に通いました。担当者によって当たり外れがあり、痛いのをガマンしてハリを続けていたら網膜静脈閉塞症になり、通院を中止。「別の方法を試したい」ということで当院にお問い合わせをいただきました。

経過

2024年3月初診。
1回目、後頭部右側のハリが1本「痛い」と言われたのですぐに抜きました。お顔も2本痛いところがあり抜きました。

2回目。
変化なし。
月1〜2回頭痛と眼痛があるそうで「先週も頭痛がありました。目を酷使しているせいだと思います。イライラする感じです」
この日も後頭部左側のハリ1本「痛い」と言われ、すぐに抜きました。

3回目。夕方つらくなって目薬をさしていたのが夜さすようになりました。頭が重くなる時間帯も以前より遅くなり、変化を感じるそうです。
後頭部左側のハリが「痛い」と言われました。
後頭部を軽く揉みほぐした後、仰向けのハリをしました。

4回目。この2週間は頭痛がなかったそうです。
お体のハリを細いものに変えました。揉みほぐしの後、お顔1本、「痛い」と言われたので抜きました。

5回目。眼科を受診。眼圧が17,13だったのが、今回は15,14でした。
「目薬をしても下がりにくい」と感じていた右の眼圧が下がっていたことを喜んでおられました。
頭痛は軽く、いつも薬をのんでもすぐに治らずに痛みが残ってしまうのに、今回はノーシンをのんだらすぐに効いてラクになったそうです。
この日はハリの痛みはありませんでした。

コメント

患者様からハリが「痛い」と言われることは、経験上多くはありません。
K様が「痛い」と感じるのは、ストレスや目の疲れから感覚が過敏になっているためでしょう。回を追うごとに痛みを感じる箇所は少なくなり、頭痛の頻度も下がっています。
ご本人も「以前とは(体調が)まるで違います」とおっしゃっていました。

本症例では頭痛が軽くなり、眼圧も安定していることから治療はうまく行っていると考えます。

今後とも刺激の量に気をつけて、みさせていただきます。

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